集英社 ジャンプコミック全35巻 完全版は全32巻 北条司作
東京の新宿を中心に活動しているスイーパー、冴羽リョウが主人公です。彼は裏の世界No.1の殺しの腕を持っているといわれる反面、恐怖のもっこり男としても恐れられています。そんな彼の仕事はボディーガードがほとんどで、殺しの腕を披露することはほとんどありません。
最初はハードボイルド路線で行こうとしていたらしく、大きな組織が出てきたり相手を殺したりしていたのですが、回が増すごとにギャグの色合いが強くなり、巻数が2けたになるころには完全にギャグになっています。依頼も美女の依頼しか受けずに、男の依頼を受けたのはまだシリアス色が強かったころのコミックス3巻の「待ちつづける少女」のときだけです。
ボディーガードもたいていのときは何らかの裏があり、そこまで解決して仕事は完了になります。仕事の報酬には、依頼人との「一発」を要求していますが払われている形跡はありません。また仕事が終わらなくとも依頼人に手を出すため、いつも香のハンマーに阻止されるということを繰り返しています。
ハンマーは香だけの武器ではなく、女性キャラはほぼ全員使用しており、主に冴羽がちょっかいを出そうとしたときの突っ込みとして使われますが、たまに敵を倒すための武器としても使われます。この際ハンマーはどこからともなく出てきてどこに持っていたのかは不明です。どう入っていたのかハンドバックからも出てきたことがあります。こういうことはギャグにおいてはよくあることで、この場合でも突っ込んではいけないようです。
私の一番気に入っている話は、コミックス20巻に収録されている「さよならの向こう側・・・」です。ここには香の姉さんが登場します。幼いころに別れた妹がいることを知って香りの姉のさゆりは、八方手を尽くした末にリョウのところにたどり着きます。しかし姉の存在を知らない香りのために、リョウの提案で姉と名乗らずに一週間共に暮らすことになります。香りのことを思い、いろいろ手を尽くすさゆりがけなげです。ぜひ読んでみてください。
現在連載中の「エンジェルハート」とは関連を否定してありますが、登場人物などはほとんど同じです。
*…リョウの文字は常用外で、変換すると文字化けするのでカタカナにしてあります。
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